ある一般産業機械 装置メーカの I 社長と
弊社小川との会話内容抜粋(第2回)です


・・・第1回から続きます


―― 誰でも使用できるサーボの開発 ――
I 社長 小川社長の言葉を使えば 「化石」の時代 の中でダイアディッ クシステムズを設立なさった訳ですが、ここまで順調に業績を伸ばしてきてますよね



小川
ダイアディックシステムズの創業は平成7年(1995年)です
サーボメーカをスピンアウトしたエンジニア数名でスタートしました



I 社長 バブル景気後ですね




小川
バブル景気(1980年代後半 〜1990年代初頭)が弾けて3〜4年ですので、これからどうなるのか? 見通しのつけにくい時代でした。
サーボ業界のことしかわかりませんでしたが、従来のユーザだけに限定していたら、今後どのような時代がきても、 サーボユーザの増加が期待できないであろうという、漠然とした不安は常にありました。
そして、市場の使用量が頭打ちになるわけですから

サーボ業界の構造不況⇒強いメーカのみ生き残り⇒寡占化

というようなことをなんとなく感じていました




I 社長
それを受けての創業であったわけですね




小川 はい、そうです

サーボモータの裾野を拡げること、そのためにはどの分野に入って行けば よいか?
従来サーボ業界が相手にしてこなかった一般産業機械業界、空圧技術が万能な一般産業機械業界が当然考えられたわけです




I 社長 まあ、そうでしょうね

しかし、従来のサーボではない新しいサーボというものを開発しないと一般産 業機械業界では使ってもらえないですよね





小川 その通りです



I 社長 具体的にはどのようなサーボをイメージして創業したのですか?



小川 先ず、サーボとは何か?から考えました

机に座って、ウンウンと、うなって考えても無理ですよね
基本的には、サーボとは機械の動力源であるということ。
それが、限定された業界で長い間使用され続けたために、大変特殊な形で増殖してしまい、 「サーボ職人」しか使えないシロモノになってしまっていたと いうことが第一のポイントです

つまり誰でも、簡単に使用できる物ではない物になってると
「使い捨てカメラ」には程遠いのです
この点から、空圧と同程度の易しさで、「使い捨てカメラ」と同じように、誰でも使用出来るサーボを開発すれば世の中の機械屋さんが過去の対応に不満を持ち なが らでも、 再度サーボの使用を検討してくれるのではないか?と考えました





I 社長 誰でも使用出来るサーボは解りますが、価格的には空圧は安いが サーボは高いという大きな壁が現実問題としてあるわけで、これは無理でしょう
サーボモータですよ




小川 「高性能になったから価格が高い」という考え方は、バブル崩壊後、世間常識として は受け入れられないことは 十分に認識しておりましたので、 価格的にも空圧に比較して、最低でも、同等または空圧以下の価格 が開発当初からの目標でした



I 社長 それは実現出来ておりますか?難しいでしょうね。




小川 すべての領域・大きさをすべて実現出来ているか?
と言われると辛いのですが、現在商品化している製品に関しては実現出来ています




ただ弊社の規模・実力から、なかなか広くユーザ理解を得られるところまではPR出 来ていないという現実もありますが。
発売以来5年間で弊社商品のコンセプト、 使用された後の評価を頂けるユーザ層も確実に増加してます
これも企業の実力と言ってしまえばその通りなのですが・・・
これからの3〜5年で、品揃えの充実をして、業界標準と言えるところまでユーザ層を拡大する努力は続けます


第3回に続きます・・・